レポート公開の背景
2013年の創業以来、「Makuake」サービスを通じて累計50,000件以上の新商品や新サービスが世に送り出されてきました。2026年上半期も多くの新商品や新サービスがデビューし、ヒットしています。
一方で、事業者が新商品や新事業に挑戦する際、生活者の実際のインサイト(購入者の声や検討者の声、その行動データなど)を取得することは容易ではなく、市場投入後のリスクが課題とされています。また、貴重な生活者のインサイトを保持していても、膨大なデータを読み解き、商品やサービスの企画に活かせるレベルまで解釈するには、多大な工数と高度な分析スキルが求められる状況です。
このレポートでは、2026年上半期における「Makuake」の購入データに基づいたヒット情報の紹介に加え、同期間中に最もプロジェクト数の多かった「ファッションジャンル」の応援コメントおよび配送後レビューを「Makuakeインサイト」を用いて詳細にインサイト分析を行い、購入のトリガーを紐解いています。サポーターの深層インサイトや意思決定のトリガーを広く公開することで、事業者の生活者理解および商品企画の一助となることを目指しています。
2026年上半期「Makuake」ヒット情報
上半期応援購入総額TOP5プロジェクト
2026年1月1日から6月15日までに終了したプロジェクトの中で、応援購入総額が高かった上位5プロジェクトが発表されました。
第1位 (応援購入総額 636,736,060円)
オフライン翻訳&見て聞くだけで字幕×音声 解説|Rokid スマートAIグラス
https://www.makuake.com/project/rokid_aiglasses

第2位 (応援購入総額 215,524,600円)
北米で大ヒット!共に暮らす「AIパートナー」、推しが会話と記憶で進化し続ける
https://www.makuake.com/project/code27

第3位 (応援購入総額 188,052,430円)
紙の質感に、AIの知性を。スマートノートTCL Note A1 NXTPAPER
https://www.makuake.com/project/tclnotea1

第4位 (応援購入総額 187,117,100円)
一人でも本格トレーニング!新時代のAIコーチ|Tenniix AIテニスマシン
https://www.makuake.com/project/tenniix

第5位 (応援購入総額 133,451,990円)
世界最薄級ボディ。AIスマート食洗機LISSOME(リソム) J1
https://www.makuake.com/project/lissome

ジャンル別プロジェクト数ランキング
2026年上半期に「Makuake」で最もプロジェクト数が多かったジャンルは「ファッション」でした。このジャンルには、Tシャツなどの衣類からバッグ、財布といった小物まで多様な商品が含まれ、様々な商品群の実行者が挑戦しています。

2026年上半期「ファッションジャンル」購入サポーターのインサイト分析
「Makuake」で最もプロジェクト数の多かった「ファッション」ジャンルを対象に、「Makuakeインサイト」サービスを通じたサポーターのデータ解析が実施されました。ファッションは生活者のライフステージや価値観の変化が最も顕著にあらわれるジャンルであり、このジャンルを深く掘り下げることで、現代の生活者が何を求めて買い物をしているのか、その根底にある多様なインサイトが解き明かされています。
分析対象は、ファッションジャンル売上TOP50プロジェクトにおける応援購入データおよび応援コメント・配送後レビューで、対象期間は2026年1月1日から6月15日です。
5つの購入決定トリガー
サポーターが購入時に寄せた応援コメントや配送後レビューなどのコメントデータが分析され、購入を決定づけた要因が以下の5つのトリガーに分類されました。

共感・ストーリー型 [全体構成比:約60%]
実行者の「なぜ作るのか」という開発ストーリーや挑戦の姿勢に強く共感し、純粋な応援の意思表示として購入を決断したサポーターの層です。全世代に共通して高い割合を占めますが、特に20〜40代でピークとなっています。機能やスペック以上に、作り手の挑戦や情熱、モノづくりの背景にある物語に価値を見出す傾向が見られます。サポーターの声(一部抜粋):
「プロジェクトの経過報告などが非常に丁寧で、届くまでのプロセスも含めて楽しめました。今後の新商品も楽しみにしております。」
「こちらのブランドの商品はいつも期待を超えてくれます。新商品プロジェクトが立ち上がるのをいつも楽しみにしています!」
直感・感性型 [全体構成比:約12%]
ページ内の画像や動画、メディアでの露出を見て「一目惚れした」「デザインが素敵」など、第一印象での直感的な魅力を最重視するサポーターの層です。20代の若い世代を中心に高い割合を占めており、「一目見て自分の世界観に合う」と感じ、プロダクトを通じて自分らしさを表現したいという心理が強く働いているのが特徴です。サポーターの声(一部抜粋):
「デザインも良く、見た目も気に入りました。一目見てこれだと思い、即決しました。」
「とても綺麗なお色で素敵でした。優しい色合いでいい感じです。」
課題解決・ハック型 [全体構成比:約10%]
日常生活の中で抱えている具体的な不満やストレス(重さ、収納力、手間の多さなど)を解消し、生活をより快適にアップデートできる機能性に期待して購入したサポーターの層です。中年からシニア層を中心に高い割合を占めており、既存品の不便な点を具体的に解消し、日々の生活の効率や快適さを高めたいというニーズが強く表れています。サポーターの声(一部抜粋):
「スーツで手ぶらで動けるというのが、まさかここまで想像以上に快適だとは!会議に出るのにも手ぶら、でもちゃんと持ち歩いている。こんな便利なものがあるとは!!」
「秒速プリーツ!本当に振り振りするだけで、ピシッと入った折り目に従ってプリーツが綺麗に整うことに感動しました!!!手で整える手間が省けます。」
品質・信頼型 [全体構成比:約5%]
「日本製」「伝統技術」「職人の手仕事」「上質な本革」など、素材の確かさや作りの丁寧さ、品質への信頼を何よりも求めるサポーターの層です。40〜50代の中年層を中心に高い割合を占めており、高額であっても自身が納得したものを購入する消費と言えます。サポーターの声(一部抜粋):
「必要以上の高性能を追い求める日本人ならではの職人気質が気に入りました。出張や小旅行に連れて行きます!」
「とても軽いのにしっかりしていて、信頼できるプロダクトでした。購入して本当によかったと思います。今後も店舗サイトなども見ていきたいと思います。」
門出・自己投資型 [全体構成比:約2%]
「就職」「新生活」「還暦」「自分へのご褒美」「大切な人へのプレゼント」など、人生の節目や記念となる特別なタイミングに合わせて購入を決断したサポーターの層です。特定の世代に偏らず全世代で広く見られ、人生のひと時を刻む記念の品や前向きな一歩を支える「お守り」のような存在としてプロダクトを選んでいることが伺えます。サポーターの声(一部抜粋):
「社会人になった娘にプレゼントしようと思います。これからの新生活の相棒として愛用してほしいです。」
「自分へのご褒美として、少し贅沢なものを探していました。手に取るのが非常に楽しみです。」
全世代において「共感・ストーリー」が圧倒的な水準を占める一方、若い世代ほど「直感・感性」といった情緒価値を重視し、年齢を重ねるにつれて「課題解決・ハック」や「品質・信頼」といった実利価値へと関心が確実に移行するという、ライフステージに連動した変化が可視化されました。
各年代のインサイトとサポーターの声
サポーターから寄せられた応援コメントや配送後レビューなどのコメントデータが年代別に深掘りされ、それぞれのライフステージにおける特有の購買心理と生活者の声が抽出されています。
20代:大人への自己投資
20代のデータ分析では、他世代と比較して「共感・ストーリー」や「直感・感性」に関する記述の割合が高い傾向が見られます。これは、憧れのブランドや買い物をを通じて「大人の世界へ仲間入りする」という精神的な充足感を重視しているためと推察されます。日常の利便性以上に、「背伸びをしてでも手に入れたい」という自分への投資の心理が、購入を決定づける大きなスイッチになっていると考えられます。サポーターの声(一部抜粋):
「ブランドを知ってから数年、ずっと憧れていました。今回初めて購入させて頂きます!」
「たまたまテレビで見て一目惚れしました。経年変化を楽しみながら長く使っていきます。」
30代:安物買いからの脱出
30代のデータでは、過去の購買経験に基づく「失敗回避」の心理が働きやすい傾向が見られます。消耗品の頻繁な買い替えに疲弊した経験から、「長く大切に使えるものへの投資」を重視するサポーターが多く、単なるデザイン性だけでなく「これが賢い選択(損をしない投資)である」という論理的な納得感が購入のスイッチになっていると考えられます。サポーターの声(一部抜粋):
「いつも1年ほどで買い直しを繰り返していました。計算したら結局高い買い物になっていて損だと思い、奮発しました。」
「デザインもよく使い勝手もいいので、お出かけ用として使っています。見た目より物が入って、荷物が多い自分にピッタリでした。ポケットが多いのも嬉しい!」
40代:日々の悩み・課題の解決
40代のインサイトからは、日常の中で無意識に抱えていた微細なストレスの言語化に強く反応する傾向が浮かび上がっています。「前かがみになると胸ポケットから物が落ちる」といった、具体的かつ潜在的な「負」が解消される提案に強烈な納得感を抱きやすく、これが深い信頼と購入に結びついていると推察されます。サポーターの声(一部抜粋):
「丁度良いサイズで不便なく持ち歩け、いざという時に現金が手元にある安心感。応援購入して本当によかったです。」
「前かがみになると胸ポケットから物が落ちる…そんな小さなストレスを解消してくれそう。」
50代:審美眼の証明と実利への納得
50代のレビュー分析では、流行に左右されず、自身のライフスタイルに即した「実利性」を冷静に見極める傾向が顕著です。手入れの手間がかからないことや機能的な収納の論理構成など、自身の選択が正しいことを裏付ける明確なエビデンスが強力な購入トリガーになっていると考えられます。サポーターの声(一部抜粋):
「手入れが楽と言うことでとても便利だと思い応援購入しました。楽しみに待てます。」
「ドバイに行くので便利なパスポートケース間に合って嬉しい!街に似合うキラキラにしました。」
60代:年齢意識の低減とおしゃれへの再入場
60代のデータからは、おしゃれへの高い関心を持ちつつも、「年齢に見合うか」という自意識が心理的なブレーキになりやすい傾向が伺えます。「形はトレンド、素材は落ち着き」といった、年齢を理由にあきらめかけていたスタイルへの挑戦を肯定し、後押ししてくれる提案がサポーターの心を動かす鍵になっていると考えられます。サポーターの声(一部抜粋):
「MA-1を着たかったが年齢的にツルツル素材は…。デニム素材のジャケットを見つけ、よーしこれだ!と。」
「若い頃に手術をして重たいものをなるべく持たないようにしておりますが、これなら負担なく使えそうで非常に嬉しいです。」
70代以上:日常を支えてくれるものへの感謝
70代以上のサポーターにおいては、複雑な付加機能よりも「落とさない」「迷わない」といった日々の安心・安全を確実に守る「簡潔な使い勝手」を最重視する傾向が見られます。日常の平穏を穏やかに支えてくれる存在としての確実性が、そのまま実行者への深い信頼感へと直結していると言えます。サポーターの声(一部抜粋):
「スマホを上着のポケットに入れていたところ落とした事に気づかず…。このサイズを待っていました。」
「散歩で外に行く時は普段のパンツに重ねてみたら良い感じです。とても軽いのにしっかりしていて満足しています。」
まとめと今後の展望
各年代のインサイトを検証すると、サポーターがファッションアイテムに対して求める役割が年齢を重ねるにつれて変遷していくことが明確になります。若い世代にとっては「自己表現や大人の世界へのステップ」であった服が、成熟するにつれて「日々の微細な不便を解消する実利的な手段」、そして「日常の平穏を穏やかに支える相棒」へとシフトしていきます。
事業者にとっては、ターゲットとする年代がどのようなライフステージにあり、何のために服を選んでいるのかをデータから深く理解し、その年代固有の深層心理に寄り添うプロダクト提案や買い物体験を提供することが、商品開発や新規事業を成功へ導く鍵になると言えるでしょう。
今後も株式会社マクアケは、新商品の企画(Plan)・デビュー(Debut)・拡販(Growth)を一気通貫で支援する「PDGサイクル」を通じて「商品・サービスの企画から拡販まで生活者を知りつづけ売りつづけられる共創循環プラットフォーム」を目指していくとのことです。
「Makuake」サービス概要
「Makuake」は、アタラシイものや体験の応援購入サービスです。プロジェクト実行者にとっては新商品・新サービスのデビューを加速させるマーケットプレイスであり、サポーターにとっては応援の気持ちを込めて先行購入することができる場となっています。全国約100社の金融機関との連携により日本各地の事業者が活用しており、国内外の流通パートナーとも連携し、プロジェクト終了後も事業が広がるよう支援しています。また、プラットフォームとしてプロジェクト実行者とサポーター双方の利便性と満足度向上を目指し、プロダクトの改善や新機能の開発に注力しています。
「Makuake」公式サイト:https://www.makuake.com/
Androidアプリ:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.ca_crowdfunding.makuake_android
「Makuake」出品者向けサイト:https://lp-mk-2.makuake.com/
「Makuakeインサイト」サービス概要
「Makuakeインサイト」は、生活者の本音から未来のヒットを創る新商品開発支援ツールです。新商品が集まる「Makuake」ならではの「応援購入データ」と「感度の高い生活者の声」を基に、新商品開発・新規事業開発における意思決定をサポートします。「顧客インサイト」を可視化し、企画の精度向上から投資判断までを一気通貫で支援することでヒット商品の創出を実現します。
株式会社マクアケ 会社概要
代表者:代表取締役社長 中山亮太郎
本社所在地:〒153-0042 東京都目黒区青葉台3-1-12 青葉台イーストビル1F
設立:2013年5月1日
事業内容:アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」、生活者の声とデータを活用した事業者向けリサーチサービス「Makuakeインサイト」、「Makuake STORE」及び「Makuake STORE for ECモール」等の一般販売支援サービス等の運用 など

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